rain of jealous【黒バス/ナッシュ】
第2章 rain of jealous 2
「・・・・・・・」
シャワーの湯がやけに熱く感じる。
ただのなまぬるいそれを浴びている筈なのに、背中には痛みさえ伴っていた。
おかしいと思うも束の間、そのひりひりとした感触に心当たりはひとつしかない。
ナッシュは一人、俯いたまま薄ら笑う――。
「――・・・ハッ・・」
その俯き加減ゆえ、目の前の鏡にも顔は映っていなかった。
ナッシュが感じた痛みは、ベッドの上、名無しによって残された、彼女の爪跡に原因があった。