rain of jealous【黒バス/ナッシュ】
第2章 rain of jealous 2
『!は・・・ぁ、おろして・・・ナッシュ・・い・・ッ』
『ん・・・』
『・・、ぁ・・ナッシュ・・・!!待・・・っ、や・・・』
『・・・・・』
『!―――・・・・ぃ・・、っあ・・ぁ・・』
膜を捲り、露見していた赤い実に刺激を浴びせられ、名無しは何度も身体をはねさせ絶頂に達した。
舌先で愛しそうにそれを撫でていたナッシュは、目の前で果てたその淫猥な彼女の姿を見つめ、満足そうに微笑を漏らす。
快楽の波に襲われた名無しの身体は蕩け、ソファに居てもぐったりとしており、その喩えどおり呼吸も短く辛そうだった。
余韻が冷める前にナッシュもローブを脱ぎ捨てると、構うことなく名無しを抱き上げ、その身は有無を言わさずベッドへと運んだ。
『あ、・・・ア・・――』
掴んだ腿に沈む五指。
何度だって広げさせる足。
陰部の傍には、残したばかりの生々しく赤黒い痕跡。
昂らない筈がなかった。
目下には絶頂に意識を奪われていても、面食らったように驚きの表情を見せ、羨望と不安を抱く、か弱げな名無しの姿。
抱き上げられる直前に微かに聞こえた、静かに降り注がれた甘い言葉を、当の本人は脳内で纏めるのに必死だった。
もっとも、彼女がそうなるような形容でしか、ナッシュは口を開かなかったのだが。
ナッシュはその後間髪入れず、名無しの制止を聞くまでもなくそのみずみずしい入口に陰茎を押し込み、赴くままにベッドを揺らした。
『―――・・・』
名無しがどんなに抗っても、それは膣奥に到達させられ、激しく攻め込む。
ナッシュの律動は快楽しか生まなかった。
壁を突かれ、甘ったるい筒の中で嬉々を孕ませ、何度も何度も出し入れを繰り返す猛々しい肉。
正面から抱かれれば、身体を屈曲させられた果てに許してしまうのは、熱のこもった密着だ。
そこで名無しが両手を伸ばせる場所は、彼の背中以外にはなかった。
ベッドシーツも、枕の端も、布生地すべてを掴み損ねた名無しに出来たのは、広い広いナッシュの背に自らの爪を立てることだけだった。
それはまるで、飼い猫が主人に悪ふざけを含みながらも、悦んで人肌に自らの印を残すような・・・。
そんな光景にしか見えない程、名無しはナッシュの腕の中で悶え、言葉とは裏腹に溺れていた――。