• テキストサイズ

名探偵である彼等二人と歩むあの世界とは…

第1章 ※原作より過去に戻る


まるっと一週間経ったある日の出来事である。かれこれ何度目の職質をされたか分からない、そしてかれこれ何度目の事件の巻き込まれで容疑者にされたか分からない。結論、精神的に病みそうである。

「署までご同行お願いますか?」
「私は犯人ではありませんよ!ジェームズ先生!Help me!!」
「……君どうしてそこまで容疑者にされるんだネ」
「私が聞きたいっ!!」

本日、4度目の容疑者になり犯人として警察官に「署までご同行…(以下略)」を聞いた気がする。モリアーティは先程から巻き込まれる私を助ける為に、名探偵を買って出てくれた。最初は「君程善人で…人を殺せそうにない立子が犯人と言うのならこの世界は世も末だよ」と少しばかり怒りを表している。その静かなる殺気に警察官は勿論、殺害して私に罪を擦り付けようとした犯人も顔を真っ青にして恐怖した。

「もしも立子を冤罪で逮捕すると言うのなら私が相手になろう…彼女は見ず知らずの人を助けようとするお人好しだからネ」

なんておどけたように言い、名推理を開始する。まだ絆レベルは低かったとは思うが一緒に行動する事が多いからかゴリゴリとレベルが上がっていた、そんな事よりももっと驚いた事がある。モリアーティが推理して犯人が捕まると、その分の報酬としてメールで叡智の猛火(強化素材)が貰えたりした。一方的なメールを送られるようで帰る手立てがあるのか、ハッキングしようとしたが手掛かりは掴めずに終わった。

今日はどんな素材が貰えるだろうかと、推理を聞きつつもう家に帰ろうかと足を進める。その時彼は驚く事を口にして私は頭を抱えた。

「今日は何曜日だったか…」
「えっと…確か、月曜日じゃなかったですか?」
「そうか…ならば、私の予想が正しければ今日の報酬はアーチャー関係だろうな」
「はっ…?」

それは一体どう言う…そう尋ねれば甲高い叫び声が耳に届いた。また殺人事件である、これは関わらずに逃げようと思い走り去ろうとする。しかしモリアーティは私の手首を掴み嘲笑うように表情を歪めていた。

「逃げても無駄さ…結局周り回って事情聴取を受ける事になるからね。だが死因は見ずとも分かる。今日は全てが銃殺だよ、しかし犯人は全てバラバラだ…ご理解頂けたかネ?」
「いやいや、嘘でしょう…?こんなに職質されたり事件に巻き込まれるのは全部必然的だったりするの?」
/ 10ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp