第10章 不自由?しょうがないよね
『お兄ちゃんの歌凄く楽しみにしてるからね♪』
カラ松お兄ちゃんは嬉しそうにはにかむ。
「ギターだから少々編曲しても大丈夫か?」
『うん♪お兄ちゃんの歌いやすいようにしたら良いよ』
とりあえず一通りiPadタブレットの扱いを教えた、勿論年齢制限をかけてあるのでアダルト等は見れない事も。
壁側に置いてあったクッションと雑誌を持ってお兄ちゃん達の側に座ると雑誌を開く。
「なみえちゃん、何読んでるの?」
履歴書を書く手を止めて、チョロ松お兄ちゃんが聞いてくる。
『んー?オレン〇ページだよ、なんかいいメニューないかなぁって思ったの、ああ、見て見て?これなんか簡単で美味しそうだよね?どう思う?』
「う~ん…僕は料理の事はよくわからないけど、見た目凄く美味しそうだよね」
『だよね、今度作ってみるかなぁ…トド松お兄ちゃんも起きてたら意見聞けるのに、なんか女子力高いっぽいし』
今だ寝てるトド松お兄ちゃんをつつく。
「う…う~ん、えっ?何?」
『あっ、起きた、大丈夫?お兄ちゃん?』
ハッとしてからガバリと起きたトド松お兄ちゃんは首を擦りながら、チョロ松お兄ちゃんに何か文句を言ってる。
「チョロ松兄さんひっどくない!?いきなり後ろからはないでしょっっ!!せっかくいい雰囲気だったのにっ!!」
「うるさい!!お前ねぇ、抜け駆けしようだなんて、僕の目が黒いうちは許さないからね!」
ワイワイ言い合って何か喧嘩してるけど、仲がいい証拠かしらね。
『フフ…お兄ちゃん達、仲良しなのね♪』
「やめてよねっ!どこをどう見たらそう見えるわけっ!?」
「うるさい!トド松、僕だってお前と仲良く見られてるなんてまったくもって心外だよ!!」
『アハハ、喧嘩するほど仲が良いって言うじゃない?』
チョロ松お兄ちゃんもトド松お兄ちゃんもなんか脱力してる。
「なみえちゃんてさ…呆れるほど平和脳だよね…」
「お前もそう思う?だよね…」
あ、玄関を開ける音がした、今いないのは十四松お兄ちゃんだね、元気に帰ってきた。
「ただいマッスルマッスル!!ハッスルハッスル~!!」
『お兄ちゃんお帰りなさ…い…って、何その臭いっっ!!おじさまの三日変えてない靴下を100倍濃縮した臭いがするっ!!臭いっ!超臭いっっっ!!』