第10章 不自由?しょうがないよね
ひとしきり笑ったらスッキリしたので居間に戻る、iPadとかそのまま置いて来ちゃったし、でも戻ったらまたツボにはまりそうだけど。
居間に入るとおそ松お兄ちゃんが私のiPadを見てる…。
『うわぁーっっ!!何勝手に見てるのお兄ちゃんっ!!』
「いや、だってなんかこれ見てると思ったら急に笑いだして行っちゃうしさぁ、何見てたのか気になるだろ?で、見てみたらなんかカラ松みたいな顔の鳥の動画だし、これの何が面白いの?」
『えっ?な、なんでもないない!ちょっとツボにはまっただけ…』
カラ松お兄ちゃんがiPadを覗く。
「これオレに似てるのか?確かに目力のある鳥だが…ちっとも動かないな」
『ブフォッッ!!やめてぇ笑いがぶり返すからぁ…と、とにかく返して…プクク…』
おそ松お兄ちゃんはiPadを私から遠ざける。
「えー?何に笑ってたのか言ってくんないと返してあげない」
『んー、本当になんでもないんだよ?この鳥がツボに入っただけだよ』
「この鳥のどこが面白いのかさっぱりわかんないんだけど」
『まったく動かないところ?これ元の動画は早送りしてるのにまったく動かないのよね』
「なみえちゃんの感性が時々よくわからない時あるよね」
えー…チョロ松お兄ちゃん…それひどくない?とりあえず話そらさないと。
『もういいでしょ?ちょっとカラ松お兄ちゃんに見てほしい動画があるから、返してね』
そう言うとおそ松お兄ちゃんは素直に返してくれた。
『ねぇ?カラ松お兄ちゃんはギターとか確か弾けたよね?歌も上手だったよね?』
カラ松お兄ちゃんは不思議そうな顔で首を傾げる。
「よく覚えてたな、確かにギターも歌も得意だが、それがどうかしたのか?」
『ちょっと聴いてほしい曲があるんだよね、ボカロの曲なんだけどね、凄くいい曲でお兄ちゃんが歌ったら似合うんじゃないかなって♪』
私はタブレットを操作してカラ松お兄ちゃんに見せた、イヤホンは取ってるから曲が流れる。
「フッ…これならたぶん歌えるぞ、耳コピだからどこまで歌えるかわからんがな」
『やったぁ♪iPad貸すから覚えたら是非聴かせてほしい!』
私はお兄ちゃんにiPadとイヤホンを押し付けた、カラ松お兄ちゃんの素敵ボイスでこの歌を歌われたら昇天するんじゃないかしら♪とりあえずなんで笑ってたのかという話から反らせれた。