第9章 六つ子兄弟会議
涙目で礼を言うカラ松に、おそ松はなみえを抱えたまま呆れたように言う。
「お前ねぇ…押し倒す方なのになんで押し倒されてんの?」
「ち、違うんだ!!昨夜から何故かなみえに謎のスイッチが入るんだ、ちなみに昨夜はパジャマを剥ぎ取られる寸前で、マミーが帰ってきて助かったんだが…」
抱えられきょとんとしているなみえにおそ松は聞く。
「どういう事なの?なみえちゃん」
『ん~?もう何もしないから離していいよ?お兄ちゃん』
解放されるとなみえは自分でもよく分からないという感じで首を捻る。
『あのね、何故だかカラ松お兄ちゃんに耳元で素敵な言葉を囁かれたらね…その…凄く興奮しちゃって、周りが見えなくなるくらい我慢出来なくなるの…なんでだろ?前はこんなことなかったんだけど…』
なみえはカラ松の側に座ると頭を下げた。
『カラ松お兄ちゃん、怖がらせちゃってごめんなさい…正直自分でもよくわからないの…』
「そ、そうか…オレは大丈夫だぞ、フッ…オレのギルティな言葉がなみえを惑わせるのなら、これからは少し控えよう」
クルリと振り返るとおそ松達にも謝る。
『お兄ちゃん達もびっくりさせてごめんなさい』
「いいよ、確かにびっくりしたけど、カラ松にイタイ言葉を囁かれなければ大丈夫なんだろ?大した問題じゃねぇよ♪」
「そうだよね、なみえちゃんてカラ松ガールだし、あのワケ分からない言葉も解読出来るから、過剰に反応しちゃうんじゃないかなぁ」
「アハハ~!ぼくもそう思う!」
「えっ?何?カラ松兄さんのあのイッタい言葉が分かるなんて凄くない!?てか、なみえちゃんがカラ松ガールって嘘でしょっ!ただ好きってだけじゃないのぉ!?」
「おれ…カラ松ガールってUMAのような幻の存在だと思ってた…」
「ああ、そっか一松とトド松はアレ見てないから、知らないよなぁ…なぁなみえちゃん、今スマホ持ってる?ちょっと見せてもらっていい?」
『うん?持ってるよ』
なみえはポケットからイタさMAX クソップスマホを取りだしおそ松に渡す、それを一松とトド松に見せる。
「ひぃっ!!何これーっっ!?イッタいよねぇぇーっっ!!」
「うわぁ…クソップだ…無性に壊したくなる…」
「分かっただろ?兄ちゃんの肋狙ってるぜこれ」