第8章 長兄は何かと大変なの!
『じゃあカラ松お兄ちゃん、おやすみなさい、また明日ね♪』
そう言うとなみえはマミーの後に続いて行ってしまった、助かった…彼女はオレの紡ぐ言葉には変なスイッチが入る、と心のメモ帳に書いておこう。
「さて、オレも寝るか」
ブラザーも今の時間なら寝ているだろう、オレは二階へ上がり六つ子部屋へ静かに入ると、布団に潜り込んだ。
明日は兄弟会議か…話を聞いてブラザー達はどう思うんだろうな、まぁ…明日にならないとわからないか、いつしかオレも睡魔に身を委ねていた。
チュンチュン……チチチ…、ん…鳥の鳴き声……朝か…。
暫くボーッとしてから頭が覚醒してきたので潔く起きる事にする、今何時だ?時計を見ると9時半だ…、ブラザー達は皆起きたのか、布団には俺だけだった。
布団を片付け顔を洗いに下に降りると割烹着のなみえがいた。
「おはようなみえ」
『おはよう♪カラ松お兄ちゃん!皆起きてご飯食べてるよ、お兄ちゃんも顔洗ったら食べてね♪』
「ああ、わかった」
顔を洗い居間へ行くと、パジャマのまま皆が揃って朝飯を食べている、皆がおはようと挨拶をしてくる、オレはそこまで遅かった訳でもないようだ。
「おはよう、早いなブラザー達」
「お前寝起き悪すぎだよ?なかなか起きねぇんだもん」
「ボク、カラ松兄さん起こすのやだ!寝起きの顔、人殺しそうな目付きで怖いもん」
「…いえてる」
「なんでもいいからとっとと食べて片付けちゃって、後で居間を掃除するってなみえちゃんが言ってたからね」
「はりきってるな、今日から暫くマミー達がいないからだな」
「なみえちゃんから聞いてるよ、カラ松ぅ、忘れてないよな?今日は六つ子兄弟会議するぞ~、お前らも予定ないなら今日は家に居ろよ」
「あぁ、覚えてるぞ、わかってる…」
「えっ?何?何か会議する案件でもあったっけ?」
チョロ松が不思議そうにおそ松に聞く、他のブラザー達も顔を見合せて首をかしげている、トド松だけは昨日の夜の事だと察したらしい、オレを見る。
「まぁ…詳しい話はその時にするよん♪」
「エーッッ!?野球しに行っちゃだめ?」
「今日は我慢しろよな十四松、一松縛って家の前で素振りでもしてろ、その場にいないとこっちで勝手に決めて後で後悔する事になるぞ?他のやつらもだわかったな?」