第8章 長兄は何かと大変なの!
カラ松SIDE
「なみえちゃんも参加してくれよな、大事な取り決めするから意見があるなら言ってほしいしね♪じゃあ俺寝るな、カラ松ぅ後よろしく頼むわ~、なみえちゃんもおやすみ、また明日な」
おそ松はそう言うとヒラヒラ手を振りながら行ってしまった。
あぁ…とんでもない展開になってしまった、だが確かにブラザー達となみえを共有するなら無駄な争いは起こらない、なみえはオレ達に愛されていればいい。
「すまない…無茶な要求をのませてしまったな」
『私は大丈夫だよ?逆にお兄ちゃんは嫌じゃない?はしたない子だって思う?』
「フッ…そんな事はないぞ」
『う~ん、色々考えてたら、さっきまでなんだかフワフワしてたのに、頭がスッキリしてきちゃったなぁ、なんでだろ?』
「酔いが醒めてきたようだな、水と間違えて冷酒とビールを飲んだんだ、フワフワしてたのはそのせいだぞ」
『あー…それでかぁ…やらかしちゃったなぁ…』
なみえはコロンと横になるとうつぶせて、腕に顎をのせなにやら思案中のようだ。
「なみえ?どうしたんだ?」
『あー…うん…、今自己嫌悪中ね…カラ松お兄ちゃんはもう寝た方がいいよ…』
確かに色々あって落ち込みもするだろうな…だがそんな顔、らしくないぞ。
「フッ…まったく困った子猫ちゃんだな、そんな顔してるのはなみえらしくないぞ?」
『ねぇ、カラ松お兄ちゃん…本当はちょっとだけ…怖いんだよね…』
オレと居たい為に、ただそれだけの為に、これから先六人を相手にするんだ、初めての彼女が怖くないわけないんだよな…すまない、そんな健気ななみえにオレは決意した、全力でお前に尽くすと。
膝をポンポン叩くとなみえを呼んだ。
「なみえ…おいで」
『お兄ちゃん?』
なみえは身体を起こすと素直に膝に座る、オレはそっと抱き締めると囁いた。
「なみえ…約束しよう、これから先オレの心も身体もすべてがお前のものだ、何があったとしても、オレがなみえを嫌いになるなんて事は絶対にない、むしろ愛しさが増してどうしようもないんだ」
『カラ松お兄ちゃんが私の?私だけの…?』
「そうだ」
『あ…うれし…い…よぉ…うぅ…う…////』
なみえは真っ赤な顔でぽろぽろと涙を溢す。