第8章 長兄は何かと大変なの!
「ああ、オレにとってなみえもブラザー達も大切な存在だ、どちらも傷ついてほしくないし、傷つけたくもない、兄さんが言ったようにオレはなみえが好きだ、なみえがオレの事を好いてくれてるのも知っている、だがな、オレ達六つ子は誰かがその輪から出ようとすれば全力で引きずり戻すし、潰しもする…ここまで言ったら兄さんにもわかるだろ?」
「わかるよ、あくまで妹として接していればなみえちゃんを守れるし、俺達もそう認識して動く…だろう?」
「ああ、そういうことだ」
「んで、ひとつ確認しておきたいんだけどさ、お前がなみえちゃんを独占したいなら、俺達から離れて家を出なきゃいけないけど、それ考えた事ある?」
「ないな、オレがブラザー達から離れるのも、ましてや家を出るなんて事も考えた事もないし、これから先もまず離れる事はないだろうな」
おお~、即答だね♪いいきっちゃったよ、じゃあ後はなみえちゃん次第だな。
「ねぇ?うちの次男くんああ言ってるけど、なみえちゃんはどうしたい?カラ松から離れたい?離れたくない?後さぁ、ひとつ誤解を解いておきたいんだけどさ、たぶんなみえちゃんの言ってる愛しい誰かさんの事だけどさ、それ俺達の幼なじみで子供の頃からのアイドル的存在なのよ、なみえちゃんに会うまで俺達の周りの女性はその子だけだったし地道にアイドル活動してるから応援もしてる、まぁ俺達六つ子はまったく相手にされてないけどね」
なみえちゃんはきょとんとした顔で俺を見る。
『えっ…そうなの?勘違い?でも…カラ松お兄ちゃんは愛しいって…』
「あ~それだけどね、なみえちゃんが思ってるような重い意味ないからね、考えてみて?こいつ意外と博愛主義者よ?何にでも愛しいって付けちゃうからね、後チョロ松の愛してるもアイドルオタクなら誰でも叫んでるからね」
思い当たる節があったのかなみえちゃんは俺から離れるときちんと座り直しカラ松に頭を下げた。
『あ…そういえば……カラ松お兄ちゃん、変な誤解してごめんなさい…』
「いや、誤解が解けたならそれでいいぞ」
「んで、話の本題に戻るよ?カラ松は俺達や家から離れるつもりはさらさらない、なみえちゃんはどうしたい?」
『私はカラ松お兄ちゃんから離れたくない』