第6章 天然?カラ松ガール?別にいいんじゃね?
楽しいおやつタイムが終わると、なみえは後片付けをしに台所へ行ってしまった。
トド松が帰って来るまでは、各々が暇をもてあましながらも、そこは常日頃ニートをしている彼等だ。
おそ松は寝転がり漫画を読み、カラ松は自分磨きに手鏡を、チョロ松は求人誌、一松はいつもの定位置に座り猫じゃらしを揺らし、十四松はバランスボールの上で揺れていた。
そんな彼等を気にする風でもなく、片付けを終えたなみえが台所から出てきて、ちゃぶ台の前に座る。
なみえはすることがなくなって暇なのか、頬杖をついたり、髪の先を指でクルクル巻いていたりと、皆それぞれの事をしていてもチラチラと観察していた、そんな中おそ松が動く。
「なみえちゃ~ん、お兄ちゃん暇!!かまって~?」
読んでいた漫画を放り投げ、ゴロゴロと転がりながらなみえの膝に頭をのせる。
『いいよ~?私もする事なくて暇だなぁって思ってたとこだよ♪』
「本当に!?あー、なみえちゃん優しい~!弟達なんて誰もかまってくれないんだよー!」
おそ松は膝枕のまま腰に抱き付き、なみえのお腹に頭をグリグリする。
『ンププッ!!キャハハハハッッ!!!ちょっ、くすぐったい、やめっアハハハハハキャハハ……ハァ…ハァ…ん~もうっ!!』
「イテッ!!グェッッ!?」
なみえがサッと立ち上がり、おそ松の腹の上にまたがり座る、いわゆる騎乗位で見下ろしニッコリ笑う。
『おそ松お兄ちゃんへお返し♪』
そう言うとおそ松の脇腹をくすぐりだす。
さしてくすぐったい素振りも見せないまま、ニヤリと笑う。
「いやん♪なみえちゃんだいたーん、お兄ちゃん感じちゃう~ん♪」
『ん?あれ?くすぐったくないの!?』
「ぜ~んぜん♪もっとしてもいいよん?」
様子を見ていたカラ松の目が据わる、手鏡を置き立ち上がりなみえの後ろから両脇をヒョイと抱えあげると、元の位置に戻り胡座をかいた上に座らせた。
『えっ?カラ松お兄ちゃん?』
カラ松はなみえの腹に腕を回し後ろからホールドすると耳元に低く囁く。
「フッ…いけない子猫ちゃんだ…オレにも構ってくれていいんだぜ…」
『ひゃんっ…!!』
なみえはピクンと反応すると、頬を染めてモジモジしだした。