第6章 天然?カラ松ガール?別にいいんじゃね?
『今、紅茶入れるからこれ運んで貰っていい?』
台所のテーブルに並べられたお皿の上には、猫型のふわふわなパンケーキがのっていた、二枚をずらすように置かれたパンケーキの横には、猫の肉きゅうを模したのか生クリームが添えてある。
「へぇ猫だ、可愛い…持ってくよ、十四松手伝って」
「あいあい!ワハーッッ!!すっごいね♪おいしそう!!」
『メープルシロップも持ってって♪好きにかけて食べてね』
ちゃぶ台に置かれた皿のパンケーキに皆釘付けだった。
「すっげー!!うんまそう~♪」
「何これっ!凄い女子力溢れたおやつなんだけど!」
「ヒヒ…食べるの…もったいないよね」
「凄いな…どうやって焼いたんだ?」
丁度紅茶を持ってきたなみえが座る。
『ん?簡単だよ♪アルミホイルで型を作るだけだよ、ホットケーキミックスがあったから、即席だけど一手間加えただけだよ、口に合えばいいんだけど』
「「「「「いただきまーす!!」」」」」
フォークで一口分を切りとり口へ運ぶ、メープルシロップをかけたり生クリームを付けたり食べ方はそれぞれだ。
「うまっ!!フワフワ~」
「美味しい!幸せ~♪」
「うんまー!うまいよっ!!」
「おいしいね」
「うまいな!んっ?なみえは食べないのか?」
皆が食べるのを紅茶を飲みながら、ニコニコ見ているなみえに、カラ松が気付く。
『私は紅茶だけでいいの、作ってたらお腹いっぱいになっちゃったから♪』
「そうなのか?じゃあほら、味見だ一口ならいけるだろ?」
カラ松は自分の皿のパンケーキを、一口分フォークでとり、生クリームとメープルシロップを付けなみえの口へ持っていく。
『えっ?…カラ松お兄ちゃん…私の事は気にしなくていいのに…////でも、ありがとうね』
頬を染めてパクッと頬張るなみえ、口の端に生クリームが付いてしまったのを、サクランボのような唇から出た可愛らしい舌がペロリと舐めとる。
『うん♪おいしい、上手に出来ててよかった』
「「「「「ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙~」」」」」
そう言って幸せそうに笑うなみえを見て、五人は声にならない呻き声をあげるのだった。