第6章 天然?カラ松ガール?別にいいんじゃね?
「チビ太のとこには銭湯の帰りに寄ったらいっかな、一松とトド松が帰ってきたら出るぞ~」
『銭湯?私行ったことない!楽しみ♪』
「えっ?そうなの?じゃあ初体験だね」
「一緒に入るっぺー!!」
『えっ?一緒なのっ!?』
「いや、ちゃんと男性と女性と分かれてるからね」
『ウフフ♪楽しみだなぁ、何持っていったらいいの?』
「タオルと替えの下着と普段自分が使ってるシャンプーとかソープかなぁ…」
『旅行用のお風呂セットみたいなものね?わかった、準備してくる♪』
そう言うとなみえは嬉しそうに自分の部屋へ行ってしまった。
「あ~んなに喜んじゃって、可愛いなぁ♪」
「おそ松、お前が奢るなんて珍しいな、パチンコか?競馬か?隠すのが旨いじゃないか」
「どっちもかなぁ、カラ松ぅ?お前こそ人の事言えないんじゃね?まぁ、俺達のお姫様にポイント稼いどこうかなってさ~♪」
おそ松はチラリとカラ松を見ると飄々と笑う、そんなおそ松を見て溜め息をつく。
「はぁ~…なんだ?何を考えてるのかは知らんが余計な事するなよ」
そんな会話をしてるうちになみえが戻ってきた。
『とりあえず準備したけど、着替えってどうするの?』
「ん~、帰ってから寝る時に着替えるから気にならないならそのままでいいよ」
『ふ~ん、そうなんだ!あっ、中途半端な時間だね、小腹減った頃かなぁ…お兄ちゃん達おやつ食べる?作るよ?」
「マジで!!食べたい!」
「えっ?作ってくれるの!?」
『うん♪ちょっと待っててね』
そう言うとなみえは台所へ行ってしまった。
バランスボールの上でユラユラ揺れながら十四松が台所の方をみる。
「何作ってくれるのかな?楽しみっすな~!」
「本当にね♪」
求人雑誌を捲りながら、チョロ松も同意する、カラ松は手鏡を取り出し自分磨き、おそ松は競馬新聞と、各々が普段からとるニートスタイルだ。
ガラガラと玄関を開ける音がする、一松が居間に入ってきた。
「おっ、一松おけーりー」
「ただいま……なんか甘い匂いがする…」
「今ね!なみえちゃんがおやつ作ってくれてんのっ!」
一松は台所を覗く、気が付いたなみえが声をかける。
「お帰りなさい、一松お兄ちゃん!ちょうど出来たとこよ♪」