第5章 No.4 ちょっとだけ。
切島「考えりゃそりゃそっか・・・。
じゃあ緑谷は瞬殺マンの轟に・・・」
零无「ま、耐久戦が妥当だろね。
でもそれに轟くんが気づいてるとするなら・・・すぐに終わらせようと仕掛けるだろうね」
また、轟くんの氷結攻撃が緑谷くんを襲う。
それを緑谷くんがデコピンスマッシュで相殺する。
・・・これで右手の指全部使った。
残るは左手だけ。
マイク『轟、緑谷のパワーに怯むことなく近接へ!!』
ドッ!
左手中指のデコピンスマッシュが、近づきながらの氷結攻撃を相殺する。
でも轟くんは跳んで緑谷くんがデコピンスマッシュをしてる間に上空からその緑谷くん目掛けて襲いかかる。
それを「っぶなっ!」とギリギリ避けた緑谷くんだったけど、体勢を崩したところ目掛けて氷結攻撃が放たれる。
あ。足凍らされた。
SMAASH!!
また、冷風が観覧席に届く。
・・・これ、翌日風邪引く観客居るんじゃないかな。
てか、緑谷くん・・・左腕でスマッシュしちゃったらもう・・・。
零无「(・・・轟くんは“個性”だけじゃなくて判断力・応用力・機動力・・・その他もろもろ能力が強い。
それに引き換え・・・守りに徹してる緑谷くんは反動で腕が使えなくなってってる・・・)」
ヘタなプロよりもプロの実力者だよね。
・・・また、轟くんが観覧席の一部に目を向けてる。
その先には・・・・・・エンデヴァーさん?
・・・・・・やっぱり、か。
確証のなかった確証は、確信に変わった。
轟くんのお父さん、エンデヴァーさんだ。
マイク『圧倒的に攻め続けた轟!!
とどめの氷結を────・・・』
緑谷「どこ見てるんだ・・・!」
轟「!」
SMASH!!!
また、緑谷くんが右手でデコピンスマッシュを放つ。
・・・緑谷くん・・・なんで・・・。
轟「てめェ・・・何でそこまで・・・」
緑谷「震えてるよ、轟くん」
零无「(・・・震えてる・・・?
・・・・・・あ、そゆ事か)」
緑谷「“個性”だって身体機能の一つだ。君自身、冷気に耐えられる限度があるんだろう・・・!?」
そっか・・・それで、半冷半燃か。
半分ずつ、使えば解決出来る。