第5章 No.4 ちょっとだけ。
・・・女の子相手に、か。
呟かれた言葉に、私は少し反応した。
トッ、トッ、
爆豪「じゃあ死ね」
ブワッ
爆豪「ナメっ・・・」
バッ
爆破して砂埃が舞う。
爆豪くんが二三歩下がって出てきた麗日さん目掛けて手を振り下ろす。
FLOAT・・・
爆豪「!!」
・・・けど、そこにあったのは上着だけ。
零无「!
なるほど、上着は・・・ダミーか」
マイク『上着を浮かせて這わせたのかぁ、よー咄嗟に出来たな!』
麗日「(ここで浮かしちゃえば!)」
BOOOM!!
ガガガッ
麗日「わ゛っ!
・・・、たっ・・・」
・・・速い。
やっぱりと言うかなんと言うか、爆豪くんって強いんだな。
強いからこそ、ちゃんと麗日さんと戦ってる。
その後も、麗日さんが爆豪くんを浮かせようと突っ込んでは爆豪くんがそれを爆破で返り討ちにする流れが続いた。
零无「(それにしても・・・なんだろ。
麗日さん、勝ち目の薄い真っ向勝負してるようには見えないんだけどな・・・。何か、もっとこう・・・)」
麗日「まだまだぁ!!!」
マイク『休むことなく突撃を続けるが・・・これは・・・・・・』
零无「(そうだ、突撃。
麗日さんは明らかに低姿勢ばかりで爆豪くんに触れようとしてる。まるで視線を・・・・・・)
・・・・・・!・・・なるほど・・・」
視点を変えて、上に向けた時だった。
「おい!!
それでもヒーロー志望かよ!
そんだけ実力差あるなら早く場外にでも放り出せよ!!」バッ)
零无「・・・・・・・・・」ピクッ)
「女の子いたぶって遊んでんじゃねーよ!!」
「そーだそーだ」
Booo・・・
Booo・・・
零无「・・・・・・チッ」
耳郎「・・・、零无・・・?」
会場の一部からブーイングが起こる。
・・・黙って見てらんないのかな。
私は怒れないけど殺意は飛ばせるんだ。
ピリッ・・・
マイク『一部から・・・ブーイングと殺気が!
しかし正直俺もそう思・・・わあ肘っ・・・。
何SOON・・・』
相澤『今、遊んでるっつったのプロか?何年目だ?』
しょーさんが少しキレてる風に、マイク先生を押しのけて声を出す。