第5章 No.4 ちょっとだけ。
カ ア ン ! !
・・・どさっ
マイク『“個性”ダダ被り組!!
鉄哲VS切島、真っ向勝負の殴り合い!!
制したのは─────』
ミッド「両者ダウン!!
引き分け!!
引き分けの場合は回復後、簡単な勝負・・・腕相撲等で勝敗を決めてもらいます!」
拮抗した実力同士がぶつかれば、まあこうなるよね。
どっちも硬くなる“個性”だし。
芦戸さんと同様に、ロボが担架を2つ持ってきて切島くんと鉄哲くんが運ばれていく。
・・・さて。
問題は次。
緑谷くんと飯田くんが戻ってきて、みんなフィールドに目を向ける。
蛙吹「次、ある意味最も不穏な組ね」
耳郎「ウチ、なんか見たくないなー・・・」
緑谷「(頑張れ、麗日さん・・・)」
マイク『一回戦最後の組だな・・・』
両者が、フィールドで向かい合う。
・・・当たり前と言えば当たり前だけど麗日さん、いつもと顔つきが違う。
マイク『中学からちょっとした有名人!!
堅気の顔じゃねえ。
ヒーロー科・爆豪勝己!!
対・・・俺こっち応援したい!!
ヒーロー科・麗日お茶子!』
“個性”としては、麗日さんの“無重力(ゼロ・グラビティ)”の方が爆豪くんの“爆破”よりも不利。
その点を麗日さんが理解してるとするなら・・・。
緑谷「かっちゃんは強い・・・!
本気の近接戦闘はほとんど隙無しで、動く程強力になってく“個性”だ。空中移動があるけど・・・とにかく浮かしちゃえば、主導権を握れる。
だから・・・」
ミッド「START!」
緑谷「速攻!!」
スタートの合図と同時に、麗日さんが爆豪くんに向かって走る。
零无「(ま、そーだよね。
麗日さんの“個性”は対象に触れられなければ浮かせられない・・・)」
緑谷「事故でも触れられたら浮かされる!
間合いは詰められたくないハズ!
だからかっちゃん的には・・・回避じゃなくて、迎撃!!」
BOOM!!
麗日「ぶわっ・・・!」
爆豪くんの爆破が、麗日さんをあっさりと迎撃する。
麗日さんとしては、避ける気で居たんだろうけど・・・あれじゃ避けようと思ってても避けきれない。
「うわあ、モロ・・・!
女の子相手にマジか・・・・・・・・・」
零无「・・・・・・・・・」