第4章 No.3 おなじだけどちがう。
[雄英高校・1-A控え室]
で。
あっ・・・!と言う間の2週間。
いやあ、速い速い。
技の練習らしい練習と言えばイメトレしかやってない。と言うかやれなかった。
もし仮に技をやってみたとして、その翌日の新聞の1面トップに「森で謎の爆発!?」とか「マンションで原因不明の洪水!?」とか飾りそうなんだもの。
まあ。
そんなこんなで。
体育祭当日な今日この頃。
いつもみたいな授業じゃないから体操服での登校。
選手の私達は雄英高校の特設スタジアムの控え室からの入場となる。
ガラッ
零无「・・・・・・おはー」
常闇「神和か。
おはy・・・・・・・・・どうした」
零无「昨日髪洗って乾かすの面倒くさくなってテキトーにタオルで水気取って寝たら、朝起きたらアンテナ生えてた・・・」
尾白「見事に跳ねてるね・・・。
至近距離に居る妖怪を探知してるみたいに見えるよ」
前髪の、上。
そこから綺麗にぴょこん!と跳ねまくってる箇所。
・・・くっそ、ちゃんと乾かしてれば良かった。
常闇くんにガン見されながら、寝癖をいじってれば何やら緑谷くんと轟くんが喋ってる声が聞こえてきた。
なんか今、「僕も本気で、獲りに行く!」とか緑谷くんにしては勝ち気な発言してたような。
零无「・・・なにあれどしたの?」
蛙吹「轟ちゃんが緑谷ちゃんに宣戦布告してるみたい」
零无「あらま。
セーシュンだね」
麗日「青春、なんかなあ・・・?」
爆豪「おいマジョ女」
それにしても、なんでまた轟くんてば緑谷くんに・・・?とか思ってたら、今度は私が爆豪くんに声をかけられた。
零无「ん、どしたよ爆豪くん」
爆豪「2週間前言ってた事、忘れてねぇだろうな」
零无「やだな、忘れてないよ。
今日の私はスポーツマンシップに則(のっと)りつつ、本気出すつもりだ」
爆豪「はっ、それを俺がぶっ潰すけどな」
零无「ははは、やってみ」
ギラ、と瞳を燃やす爆豪くん。
・・・て言うか、前から流してたけどマジョ女ってネーミングはどうなの・・・?
そうこうしてる内に、時間は入場時間となった。