第3章 No.2 器物損壊・個人情報盗難・不法侵入
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ズズ・・・
ズヌリ・・・
USJを襲撃した死柄木と黒霧が、ある場所へと戻って来る。
死柄木「ってえ・・・両腕両脚撃たれた・・・。
完敗だ・・・。脳無もやられた。
手下共は瞬殺だった・・・子どもも・・・強かった・・・。
平和の象徴は、健在だった・・・!
話が違うぞ先生・・・・・・」
先生(?)『違わないよ。
ただ、見通しが甘かったね』
死柄木がパソコンの画面に向かって話しかける。
すると画面の向こう側に居るらしき人物が言葉を発する。
『うむ・・・なめすぎたな。
“敵”連合なんちうチープな団体名で良かったわい。
ところで・・・ワシと先生の共作、脳無は?
回収してないのかい?』
黒霧「吹き飛ばされました。
正確な位置座標を把握出来なければ、いくらワープとは言え探せないのです。その様な時間は取れなかった」
『せっかくオールマイト並みのパワーにしたのに・・・。
まァ・・・仕方ないか・・・残念』
死柄木「パワー・・・。そうだ・・・・・・。
一人・・・オールマイト並みの速さを持つ子どもが居たな・・・・・・」
先生(?)『・・・・・・・・・・・・。
へえ』
死柄木「あの邪魔が無ければ、オールマイトを殺せたかもしれない・・・。
ガキがっ・・・ガキ・・・!
それに・・・神和零无も・・・強かった・・・!」
先生(?)『カンナギ・・・。
・・・そうか、鍵は神和零无と言う名前だったのか』
黒霧「ええ。
彼女の様子からして、まだ自身の“個性”のすべてを子ども達はおろか教師陣にも話していないと見て取れました」
死柄木「それとイレイザーヘッド・・・あいつは零无と何かある・・・名前を出したら案の定反応した・・・・・・」
黒霧「しかし思った以上に厄介な“個性”でした。
彼女も私と同じようなワープを使えて・・・オールマイトの回復も行っていました・・・」
死柄木「クソ・・・目の前に居た・・・。
無理にでも黒霧に放り込んでれば・・・・・・」
ワープする間際に零无と目が合った事を思い出す。
あの時、彼女は少なからずは死柄木を〝恐怖〟の対象として見ていた。
また、彼女の怯えた目を自分に向けられたい・・・そう思いながら、死柄木は先生の言葉に耳を傾けていた。