第3章 No.2 器物損壊・個人情報盗難・不法侵入
飯田「1-A、クラス委員長飯田天哉!!
ただいま戻りました!!!」
USJの出入口付近から飯田くんの声がして、目を向ければ学校で見た先生達もそこに居た。
飯田くん・・・!
彼らの登場により、死柄木と黒霧は動きを止めた。
緑谷くんは空振りした勢いで地面に転ぶ。
死柄木「あーあ、来ちゃったな・・・ゲームオーバーだ。
帰って出直すか、黒霧・・・ぐっ!!!」
BLUM、BLUM・・・BLUM!
逃がすまいと、先生の1人が死柄木達目掛けて狙撃する。
わ、凄い早撃ち・・・。
13号先生も“個性”のブラックホールで黒霧を吸い込もうとする。
死柄木「今回は失敗だったけど・・・今度は殺すぞ、平和の象徴オールマイト。
それに・・・」
零无「!」
死柄木「次は・・・殺してでも鍵は連れてく・・・。・・・神和零无・・・」
ズズズズ・・・
モヤが消える。
・・・逃げたか。
・・・死柄木は明らかに私の事を鍵って言ってた・・・。
なんなんだ、鍵って。
鍵って、何かを開けたり閉じたりする鍵の事・・・だよね。
私が、何を開け閉めするって言うんだ・・・?
・・・あー、だめだ。
情報が足りなすぎて考えがまとまらない。
緑谷「・・・・・・っ!!」
零无「あ・・・緑谷くん、大丈夫?」
モヤが消えたのを確認して、緑谷くんに駆け寄る。
・・・両足、折れてる。
やっぱ“個性”使ったから反動きたのかな。
緑谷「・・・・・・・・・何も・・・出来なかった・・・」
オール「そんな事はないさ。
あの数秒が無ければ、私はやられていた・・・!
・・・また、救けられちゃったな」シュウゥ・・・)
緑谷「・・・・・・・・・。(ドバ
無事で・・・良かったです・・・!」
オール「それに、神和少女も」
零无「!」
オール「ありがとう」
蒸気みたいなのを出しながら、オールマイト先生は私達を見てしっかりと言ってきた。
私は「・・・ど、どういたしまして・・・?」と微妙な言い方で返した。
とにもかくにも。
プロが相手にしてるもの、世界。
それは私達いちヒーローの卵にとってはまだ早すぎる経験だった。
この襲撃は、まだまだ序の口なんだけど・・・この時の私達は知る由もなかった。