第3章 No.2 器物損壊・個人情報盗難・不法侵入
轟くんが黒霧のワープで上半身だけ出てた脳無を半分くらい凍らせた事で、オールマイト先生は難を逃れることが出来た。
・・・?
オールマイト先生の左胸・・・ダメージ損傷、激しい・・・。
蛙吹「相澤先生・・・」
零无「(・・・そうだ。ひとまず“敵”の事はオールマイト先生に任せて、手を貸せるようなら貸す。今は・・・)
・・・ほんと、酷い事する・・・」
峰田「神和・・・?」
零无「なるべく、治す。
・・・属性召喚・レイア」
〝豊万〟
・・・ぽわ
近くで見れば見る程、酷い怪我だ。
完治させるのは難しいかも・・・でも、治せるとこまで治さないと。
呪文を唱えて両手を地面に横たわらせたしょーさんに向ける。淡い緑の光の粒子が地面から出てしょーさんの怪我を包む。
・・・両腕、それに顔面もかなりやられてる。
麗日「わっ・・・え、これ・・・?」
零无「回復系の“魔法”。
森とか空気の澄んでる所の方が回復早いんだけどね・・・」
峰田「つーか!つーか!!
お前アイツらに狙われてんだろ!?逃げなくていいのかよ!?」
零无「そりゃ捕まりたくはないけどさ、自分だけ安全な場所に避難するなんて私が思ってるヒーローじゃないんだ」
蛙吹「零无ちゃん・・・。
貴女、もしかしてあれに加勢する気?」
あれ、と言われて階段下で繰り広げられてる戦闘を見る。
オールマイト先生が脳無の攻撃を防いだのか、咳き込んでいる。
オール「ゴホッ、ゲホ・・・。
・・・・・・・・・・・・加減を知らんのか・・・」
死柄木「(子どもをかばったか)
仲間を助ける為さ、仕方無いだろ?
さっきだってホラそこの・・・あーーーーー・・・地味な奴。
あいつが俺に思いっ切り殴りかかろうとしたぜ?
他が為に振るう暴力は美談になるんだ。そうだろ?ヒーロー?」
地味・・・緑谷くんの事か。
死柄木「俺はな、オールマイト!
怒ってるんだ!同じ暴力がヒーローと“敵”でカテゴライズされ、善し悪しが決まるこの世の中に!!
何が平和の象徴!!所詮、抑圧の為の暴力装置だお前は!
暴力は暴力しか生まないのだと、お前を殺す事で世に知らしめるのさ!」
随分とご立派なスピーチだ事。
・・・もう少し。
もう少し・・・!