第3章 No.2 器物損壊・個人情報盗難・不法侵入
ひた
死柄木「・・・・・・・・・・・・。
本っ当、かっこいいぜ。イレイザーヘッド」
しょーさん。
蛙吹さんの顔に手を触れた死柄木を、しょーさんが見て“個性”を消したんだ。
でもすぐに脳無にゴッと鈍い音を上げて頭を叩きつけられる。
それを見た緑谷くんが、死柄木に向かって右腕を振りかぶる。力を巡らせているのか、バリバリと音が聞こえる。
緑谷「(さっきの敵達とは明らかに、違う!!
蛙吹さん!!救けて、逃げ・・・!!)
手っ・・・放せぇ!!」
死柄木「脳無」
緑谷「SMASSH!!!!」
ズド!!!!!
・・・ダメだ。
ダメだ・・・!
脳無が、死柄木と緑谷くんの間に入り込んで緑谷くんの渾身の一撃を受けたのにケロリとしている。
死柄木「いい動きをするなあ・・・スマッシュって・・・、オールマイトのフォロワーかい?
まぁ、いいや君」
もう、やめてよ。
やめろ、やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ・・・・・・ッッッッ!!!!!
零无「属性召喚・ガイア」
シュン・・・
〝全地天現〟(テルース)!!!
死柄木「!」
バアン!
私がガイアで地面から細剣を出しながら一気に間合いを詰めて、緑谷くんの右腕を掴んでいた脳無の右腕を目掛けて細剣を振った。
それと同時に、何かが壊される音が聞こえて視界の端にUSJの扉が転がるのが見えた。
「嫌な予感がしてね・・・校長のお話を振り切りやって来たよ。
来る途中で飯田少年とすれ違って・・・何が起きているかあらまし聞いた。
(まったく己に腹が立つ・・・!!子どもらがどれだけ怖かったか・・・後輩らがどれだけ、頑張ったか・・・!!
しかし・・・・・・!!
だからこそ胸を張って言わねばならんのだ!!)」
・・・嗚呼、良かった・・・。
来てくれたんだね、ヒーロー。
オールマイト。
オール「もう大丈夫。
私が来た!」
「「オールマイトォォ!!!!!」」
惨状を見てよっぽど怒ってるらしいオールマイト先生は巻いていたネクタイをブチィと引きちぎった。
・・・当たり前だ。
まだ未来(さき)のある希望(ヒーロー)を、ここまで悲惨な目に合わせた敵を目の当たりにしてキレない訳が無い。