第3章 No.2 器物損壊・個人情報盗難・不法侵入
[雄英高校・廊下]
ランチラッシュ、混んでるかなー。まあいざとなったらおにぎりとかサンドイッチだけでも良いんだけど・・・と、のほほんと考えてた時だった。
ウウ〜〜〜〜〜〜
零无「?
え、火事?」
サイレンって言うか警報って言うのかな。
なんかいかにも緊急事態発生!って感じの音が校内に響き渡った。
え、なにこれ。
バタバタ・・・!
やっぱり緊急事態なんだろうか。
生徒達が我先にと廊下を駆けていく。
一体なんなんだ・・・?
廊下にぽつんと残される私。
おー、これぞザ・ぼっち。←
零无「なんかあったのかな・・・。
、・・・・・・?」
ふと、気配を感じた。
入学してそんなに経ってない雄英1年の私ですらも解るような、闇を感じさせる気配。
・・・なんだ、この感じ・・・?
でもそれはすぐに消えた。
んー・・・なーんか嫌な感じしたんだけどな・・・。
零无「・・・ま、いっか。
ランチラッシュ行こ」
改めてランチラッシュに向かった。
この時、私がちゃんとその気配の原因を探してればあんな事にはならなかったのに。
なんてこの時の私は解るはずもなく・・・その後は騒ぎの原因がマスコミで委員長が飯田くんになっただけで普通に一日が終わった。
「数日後に訓練場で人命救助訓練・・・ね。
さすがはヒーローを育てる学校だな」
「計画を実行するにはうってつけですね。
場所も、時間も」
「ああ。
これで平和の象徴を殺せる・・・。
それに・・・やっと、見つけた」
「貴方が探していた、例の相手ですか。
ガセを流された訳ではなかったようですね」
「やっと・・・やっとだ。
平和の象徴を殺して、手に入れて・・・殺す」
「入手出来たのは二つ・・・。
さすがに顔写真は確認出来ませんでしたね」
「“個性”と名前が解れば後はどうにでもなる。
ゲームのクリア目標は・・・平和の象徴を殺す。そして・・・バケモノも殺す」
それは紛れも無い闇。
悪を顕現したような、無垢な存在。
1-Aがその真髄に触れるまで、あと少し。