第1章 No.0 やり過ぎ要注意。
[雄英高等学校・入試試験会場]
“ボイスヒーロー”プレゼント・マイクのプレゼンが始まる中、私は1番後ろの席に座ってプリントを見ていた。
零无「(“個性”を使って仮想の敵(ヴィラン)を行動不能にして、その割り振られてるポイントをゲット・・・4種の内ポイントあるのが3つ、1つは0ポイント無しのギミックか)」
マイク『かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!
「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者」と!!
〝Plus Ultra(プルスウルトラ)(更に向こうへ!!)〟!!
それでは皆、良い受難を!!』
かっこいいこと。
さすがプロヒーロー。
なるほど、彼とはテンションが桁違い過ぎて気が合わない事間違いない。
プレゼンも終わり、指定されてる演習会場Gに向かった。
他の受験生はジャージとかそれぞれ動きやすい服装に着替える為に更衣室に向かい始めている。
あいにく私はジャージとか運動に適した服は持ってない。
白い袖長Tシャツと七分丈黒ズボン、灰色のフード付きマフラー(夏用に薄いタイプ)。灰色のショートブーツ。
別に服装については実技試験の項目に“各々動きやすい服装”って書いてあったし、これでいいよね。
[演習会場G]
零无「・・・・・・」
会場に着いて、私は空を見上げていた。
周りのみんなは「広いな!」「あああ私のドッ可愛いベイビー達を披露するにはもう少し(ry」「水場が無いわ・・・」とか思い思いに喋っている。
あ、飛行機雲。
「やべーな、さすがは天下の雄英!って感じだな」
零无「(あ、アパート行く前に本屋でパズ懸買ってこ)」
※パズ懸→パズル懸賞。月に1冊発行されてる中級者から上級者向けの懸賞雑誌。
「おっ、女の子発見!
ねーねー、フード被ってるキミ!」
零无「(その前に地理の確認しとかないと)」
「あれ、まさかのスルー・・・?」
零无「・・・・・・誰」
口調からしてお調子者。
声からして男。
空に向けてた視線を声のした方に向ければ、そこには黄色い髪の男子が居た。