第6章 No.5 ルールはルール。
マイク『うおおお!??
神和が爆豪相手に接近戦を仕掛けた!?』
相澤『まあ、神和は近中遠距離は無関係な攻撃範囲を持っているオールラウンダーだ。敢えて爆豪の得意な攻撃範囲内の接近戦に持ち込んだのは・・・』
爆豪「(自分も本気で戦うから、俺も本気でこいってか・・・!)
上等だ・・・ブッ殺す!!!」
炎を纏った私のパンチと、爆豪くんの爆破がお互いにぶつかり合う。
さっきまでひんやりしてた会場が、熱くなる。
拳を交わしてる私と爆豪くんも。客席でそれを見てる生徒や教師、観客も。
「うおお・・・!
どっちも一歩も引いてねえ、互角の戦いだぞ!」
「すげえ・・・どっちが勝っても不思議じゃねえ」
「あの爆豪の爆破に物怖じしないで真っ向勝負仕掛けるなんて、あの神和って女子凄いな・・・!」
「爆豪もすげえ・・・なんであんな果敢に迷いもせずに戦えるんた」
BOMB!!
FIRE!!
ガッ
ガガッ!!
考えがまとまらない。
とにかく、私は戦った。
爆豪くんの攻撃を時には防ぎ、時には喰らい。
いつもならこんなハイリスクハイリターンな戦い方なんてしないで、戦うのに。
零无「(解ってはいたけど、やっぱ強い・・・!
確か制限時間無かったと思うけど・・・なんか、ずっと戦ってたい・・・!)」
どんどん、テンションが上がってくのが解る。
・・・私、今すっごい楽しい。
爆豪「(へっ・・・んだよ、随分とイイ表情すんじゃねえかよ・・・!
そうだ・・・そうだよ、それでいいんだよテメエは・・・!!)」
零无「(私の中の系譜達、ザワついてる・・・強者と戦えて、どんどんリミット膨れて・・・)
ッ・・・ふふ、いくよ・・・イフリート・・・!!」
爆豪「来いや・・・テメェの本気をねじ伏せて、俺が勝つ!!」
〝赤鬼炎帝(ヴァーミリオンレイジ)〟
ゴォッ!!
マイク『おぉっとぉ!??
神和を中心にして・・・鬼みてえのが出てきやがったぞナンダコリャ!??』
相澤「(・・・まさかと思ってはいたが・・・アイツ、やっぱまた使える神の系譜(“魔法”)増えたな・・・)」
半具現化させたイフリートを纏って、私は爆豪くん目掛けて連続攻撃を仕掛けた。