第10章 少しずつ…
「チッ…んだよ。」
「なんか文句でもあんのかよ。」
「…見てて楽しかったよ、ありがとう。でも、もうこんなことしちゃダメだからね!」
私はニコリと微笑む。
『!…//////』
「失礼します。」
私は火神達の方へと走っていった。
「バカ、何してんだよ。」
「やりすぎだよ。」
「アイツらが悪い。」
そして、またベンチのところに戻った。
「お前は、何を考えてんだ!!あのまま喧嘩になったら、勝てるつもりだったのかよ。」
「いや、100%、ボコボコにされてました。」
「テメ…。」
「見てください、この力瘤。」
そう言い、力瘤を見せる。
「ねぇし!」
「黒子っちってたまに凄いよね。」
黄瀬が苦笑いを浮かべる。
「それでもあの人達は酷いと思いました。…だから言っただけです。」
そっぽを向く黒子。
「だからその先を考えろ!」
「…忘れてました。」
「忘れてましたじゃねぇよ!」
「すいませんでした…。」
「お前自分でも100%ボコられるって言ってたろ。」
「すいませんでした。」
「フッ…。」
黄瀬がスポーツバッグを掴み、肩にかけた。
「んじゃ、俺はそろそろ行くッスわ。最後に黒子っちと一緒にプレイできたしね!」
そう言い、ニカッ!と満面の笑みを浮かべる。
「あと、火神っちにもリベンジ忘れてねぇッスよ。」
「!?…か、火神っち!?」
「黄瀬君は、認めた人には、~っちをつけます。良かったですね。」
「嫌だけど!」
「予選で負けんなよ!」
「…ゴメン、ちょっと黄瀬君と話がある。また明日。」
「!…菜月さ…。」