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彼女はキセキの特別 【黒子のバスケ】

第9章 絶体絶命!?


「優しい時は並の人、スイッチ入ると凄い!でも怖い…。二重人格クラッチシューター、日向順平。」

「ざまぁ…。」


シュートが決まる。


「沈着冷静慌てません!クールな司令塔かと思いきやまさかのダジャレ好き、伊月俊。」

「…やべぇキタコレ!」

「仕事きっちり縁の下の力持ち!でも誰も声聞いたことない。水戸部凛之助。」

「…」

「何でもできるけど何にもできない!ミスター器用貧乏、小金井慎二!」

「ひでぇ!」

「あいにくウチは、1人残らず諦め悪いのよ!」


それから……。


「…テツ君…。」

「…菜月さ…?」

「…大丈夫?」

「…はい…。」

「第2クォーター、残り1分30分。」(良かった、普通に喋ってくれた…。)

「…しあ…。」

「え…?」

「試合…出ます…。」

「!…そんな無茶な…。」

「…無茶してこそ…楽しいバスケじゃないですか…。僕は…今行かなきゃ……後悔する。」

「…テツ君…。」


私は黒子の頬を撫でた。


「…気をつけて。」

「はい…。」

「監督、何か手はないんですか?」

「前半のハイペースで、作とか仕掛ける体力残ってないのよ。せめて黒子君がいてくれたら…。」

「わかりました…。」


黒子が起きあがる。


「おはようございます。じゃ、行ってきます。」


歩き出す黒子。


「ちょっと!いぃ…いい!何言ってんの!」

「でも今いけ…って…監督が…。」

「言ってない、たらればがもれただけ!」

「じゃあ出ます。」

「おいっ!」

「監督、いかせてあげてください。」

「…菜月ちゃんまで…。」
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