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彼女はキセキの特別 【黒子のバスケ】

第8章 練習試合と一歩動いて…


「…はぁ…。」

「元気ないッスね、菜月っち。」

「おい黄瀬ぇ!!わざわざ誠凛のマネージャーのところ行ってんじゃねぇ!!」


黄瀬に近づき、ユニフォームの首根っこを掴む。


「うわぁぁ、引っ張んないでくださいッス!笠松先輩!」

「悪いな、えと……ウチの者が迷惑かけちまって…。」

「い、いえいえ…慣れてるんで…。」


苦笑いを浮かべる。


それから……。


「8点差か、誠凛、なかなかやるじゃん。」

「ったく何やってんだ!!もっと点差つけられたぞ!」

『はいっ!!』


また、海常の方から怒号が聞こえてくる。


「基本がなってねぇんだよ。」


そんな怒号、気にしていられない。


「…うぅ…。」

「んな落ちこんでんな。」


火神に言われた。


「…火神君にはわからないよ…。」

「あ?何がだよ。」

「…皆が変わっちゃったのに…唯一彼だけが変わらなかった…。そんな…唯一の存在の人に嫌われたら……。」

「変わった?皆が?」

「…!あ…ご、ゴメ…なんでもない…。」

「どういう意味だよ。」

「なんでもないって…!」


そう言い、私はモップを片付けに行った。


「…何で口走っちゃうんだろ…。」


それは多分、彼が…キセキの世代を変えてくれると……少しの期待を抱いているからだろう…。


「なるほど、うん。それ、いけるかも。火神君もやっと頭冷えたみたいだね。」

「いや、俺は最初から…。」

『超ムキになってたよ!』
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