第8章 練習試合と一歩動いて…
「誠凛、タイムアウトです。」
皆がベンチに座る。
「お疲れ様です、日向先輩。伊月先輩。」
タオルとスポドリを2人に渡す。
「おぉ、サンキュ。」
「ありがとう。」
「お疲れ様、火神君、テツ君。」
「ありがとうございます。」
「あぁ…サンキュ…。」
皆、疲れている。
すると、海常の方から武内監督の怒号が聞こえた。
「何やっとんじゃお前ら!!何点取られれば気が済むんだ!!ディフェンス!寝てんのかおい!」
「すいません…。」
「正直やりにくいな…。」
「ああ、あの1年コンビはやべぇぞ…。火神はお前がおさえてるからいいとして…。何なんだ、あの黒子とか言う異常に薄い透明少年は…。」
「でしょでしょ!?黒子っちって実は…」
「だから何で嬉しそうなんだテメェは…!」
「大丈夫ッスよ。すぐにこの均衡は崩れます。」
私はコートをモップがけしていた。汗の垂れている量が半端じゃない。試合に出ていない海常の部員の人達もモップがけをしてくれている。
「あ、あの…大丈夫…ですよ?俺達がやるんで…。」
1年生の子がそう言ってくれた。
「いえ、私もやります。」
私は微笑む。
「///////」
「あーーー!!そこ、イチャつかないでくださいッス!!」
黄瀬の声が聞こえる。
「黄瀬、うるせぇんだよテメェは!」
「菜月っち~!浮気は良くないッス!!」
「…浮気って…。気にしないで?」
私はその子に言った。その子も苦笑いを浮かべた。