第6章 お昼での小さな幸せ
そして、委員会の仕事を終え、一緒に帰った。
「…マジバ、寄っていってもいいですか?」
「!…」
今度は私から聞いた。
「はい。」
「あそこのシェイク、凄い美味しい。」
「ですよね。」
黒子が微笑んだ。そして、また4人席に隣同士で座る。
「チッ…ちょっと大声出しただけで、あんな怒るかよ、なぁ?」
「…」(デジャヴ…。)
私には気づいていたけど、黒子にはまた気づいていない。ていうか、当たり前のように相席をしている。
「未遂だったのに、僕も怒られました。」
「…ふごっ!?」
「…」(これもデジャヴ…。)
「っ…またいるのかよ、つーか店変えようかな…。」
そんなことを話しているとき、机の上に置いてあった私のスマホが振動した。
「…メール…。」
見てみると、青峰からだった。
「!…」
「…どうしたんですか?」
「…ゴメン…ちょっと…外行ってくるね。話してて?」
【少し話がしてぇ。】
彼からのメールだった。
私は外に出て、メールを返す。
【どうしたの?】
「…」(…昔の大輝は、凄い好きだった。でも……今の大輝は……灰崎君と同じような…においがして……嫌いだ…。)
すると、メールではなく、電話がかかってきた。
「…っ…。」
私は電話に出た。
「もし…もし…。」
「よぉ、菜月。元気にしてたかよ。」
「!…あ、青峰…君…。」
「あ?んだよ、大輝って呼ばねぇのかよ。」
「…何の…用…?」
無視して、用件だけを聞いた。