第5章 誠凛高校、バスケットボール部!
それから……。
「一緒に帰りませんか?菜月さん。」
「あ、うん。いいよ。」
そして、私と黒子は夜道を歩いた。
「ちょっと寄っていきたいところがあるんですが…。」
「あ、うん。どうぞどうぞ。」
「ありがとうございます。」
黒子が向かった先は、バスケットコートだった。綺麗にボールがネットをくぐる音が聞こえた。
「!…火神君…?」
シュートを打とうとしていた体勢が崩れ、シュートをはずした火神。
そして、そのボールを黒子がキャッチした。
「お前…いつの間に…。」
「どうも。」
「何やってんの?」
「君こそ1人で何やってるんですか…!」
そう言い、ボールを火神に投げる黒子。
「別に。何もやってねぇよ。」
「…」(似てる……大輝にそっくり……。)
「そうですか。」
「…」
「…」
「…俺は、中2までアメリカにいた。こっち戻ってきて愕然としたよ、レベル低すぎて。俺が求めてんのは、お遊びのバスケじゃねぇ。もっと全力で血が沸騰するような勝負がしてぇんだ。」
「…」
「聞いたぜ、同学年にキセキの世代って強ぇ奴らがいるらしいな。お前はそのチームにいたんだろ?俺もある程度、相手の強さはわかる。」
そう言い、ボールをひとさし指の上で回す火神。
「やる奴ってのは、独特の匂いがするんだよ…!」
バスケットボールを黒子に向けて投げる火神。それを上手くキャッチする黒子。