第5章 誠凛高校、バスケットボール部!
「よ~し、1年全員揃ったなぁ!」
「…」(なんで私までいるんだろう…。)
私は黒子に…ただついてきただけなのに…。
「…」
「…?」
「…」
小さくVサインを作った見せた黒子。
頑張れ、と伝えるため、私もVサイン。
リコ先輩という監督に頼まれ、私は強制的にマネージャーになってしまった。
黒子もそれに満足していて、とても嬉しそうに微笑んだ。
そして、監督は「シャツを脱げ!!」そう言い、部員の体を見ていった。
「…!」
そして今、火神の体の前で止まっている。唖然として……。
「監督、何ボーッとしてんだよ!」
「あ…ゴメン。んで、えっと…。」
「全員見たっしょ?火神でラスト。」
「あ…そう?あれ…?黒子君ってこの中にいる?」
「あぁ、あの帝光中の…。」
「……今日は休みみたいね、いーよ!練習始めよう!」
「あの…すみません、黒子は僕です。」
「ひ……うわぁぁぁっ!!!」
「え!?いつからいたの!?」
「最初からいました。」
「…」(やっぱり…テツ君って影薄いんだ……。)
監督は驚きを隠せない様子だった。
「…っぁ…あのっ…。」
私の方を見る監督。
「…?」
「ほ、ホントに…黒子…君…?」
「…はい。」
「き、気づいてた?」
「はい。」
「こんなに影薄いのに!?」
「はい。」
私はなぜか、黒子が普通に見えてしまう。影が薄い、と言われているけど、そんなに薄いとは私は思わない。