第22章 リベンジ
「やばすぎるよ…どうすりゃあいいんだ…そんなの…。」
「うろたえるな!!」
『!…』
監督が怒鳴った。
「ちゃんと声出して応援するのよ。」
「うん、成長したのは秀徳だけじゃない。それに、今の俺達にはアイツがいる。」
「!…」(木吉先輩…。)
「確かに、この状況はしんどい。だが、ただのピンチだ。終わったわけじゃない。」
「こういう時こそ頼りになるのが、木吉って男だ!」
「楽しんでこーぜ?」
『!…』
「あぁ、わかってるよ。」
「けど、どうする?」
「今の秀徳止めるとか、ちょっと思いつかないぞ。」
「…それを今から考えるんだろ?」
そう言ったあと、すかさず日向が木吉をはたいた。
「ねぇのかよなんも!」
「いってぇな……ま、とりあえず、黒子は引っ込めるか。」
笑顔で言った木吉。
「えっ…。」
「ミスディレクションが、ほとんど切れてるんじゃ、出ても足でまといだしな。」
「うっ…!」
「ちょいちょい頑張ってるけど、プラマイで言えば、マイナスだ。」
「あ゛…!」
「とりあえず、今のところいる意味はあんまない。」
「まあまあ、どんまい新米。」
落ち込んでいる黒子の肩を叩いた伊月。
「伊月黙れ。」
するとブザーが鳴った。
「どうやら監督も同じ考えみたいだな。」
黒子の代わりに水戸部を出すことにしたらしい。