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彼女はキセキの特別 【黒子のバスケ】

第21章 WC予選


「…」(明日は…秀徳との試合……勝てるの…かな…。)


私は列の1番後ろを歩いていた。皆の方を見つめながら、そう思ってしまった。


「ん…どうしたんですか?菜月さん。」

「!…あ…な、なんでもない…。」

「…?」

「…」(私に出来ることは、皆をサポートすることと、皆のことをちゃんと信じること。)


不安なのは自分だけじゃない。皆もきっと同じだ。


「!…」


ポケットの中にしまっていたスマホが振動した。画面を見てみると、「緑間真太郎」と表示されていた。


「すみません、先…行っててください。」

「ん、おう。」


日向が返事をした。私は皆と反対方向に向かって歩き始めた。


「…もしもし?」


歩きながら電話に出た。


「……明日、楽しみにしているのだよ。」

「…うん。」

「…」

「…あ…。」

「ん…なんだ?」

「霧崎第一との試合…お疲れ様。」

「…あぁ。」

「どうだった?」

「…反吐が出るような試合だったのだよ。」

「!…」


イラついているようで、ビリビリとした雰囲気が電話越しに伝わってきた。


「…花宮真…?さんって人と、少しだけ話したよ。あの人、霧崎第一の1軍の人なのになんで試合に」

「そいつの話はするな。」

「え…?」

「そいつは気に食わん。」

「あっ…うん。」


私はふと立ち止まった。バスケットコートが見えたから。
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