第21章 WC予選
『わーっ!!』
歓声があがり、試合が開始される。
「ウィンターカップ予選、誠凛高校対丞成高校の試合を始めます…!礼!!」
『よろしくお願いします!!』
「くっ…うぅっ…。」
『!?…』
泣いている相手選手に対して、皆ぽかんとしていた…。
「なっ…どうした鳴海…。」
泣いている選手は鳴海というらしい。
「酷いッス…キャプテン……なんスかあれ…。」
「はっ…?」
「女…相手の監督女って言ったのに…。もっとこう…ぼいん…つうか…テンション上がんねぇっつうか……色気ゼロじゃん!!俺のドキドキ返せぇ!!」
監督の方を指さして言った。
『おぉぉぉっ…!!』
皆が青ざめた顔をしている。それはベンチにいた人達も同じで……。
言われた張本人…監督は…というと……
「えへっ…ブチ…殺…せ。」
親指を立て、横にスライドしたあと、見事に親指を下に向けると、赤い炎と雷をあげて、睨みつけていた。
「へ…っ…うわぁっ!!」
小金井が怯えていた。
『かしこまりましたぁ…っ…!!』
皆も従うしかない。
「ん…あれ…もう1人…。」
「…あぁ、マネージャーもいたのか。」
「ああああ!!!可愛いい!!!」
「…」(今回の丞成高校との試合……皆なら…勝てるかも…だけど…。)
「お姉さん…!名前は!?」
「!…」
いつの間にか目の前に丞成高校の人がいて驚いてしまった。