第21章 WC予選
「おぉっ…!だいぶ上手くなったな左。」
左手でボールを扱っている火神を見て、降旗が言った。
「まぁな。最近じゃ飯もこっちの方が食いやすいぐらいだ。」
「で……やっぱ大会前日は眠れないのな……怖ぇよ…。」
目が充血している火神。
そして……。
「んだよさっきからニヤニヤして気持ち悪い。」
「あはっ…悪い悪い。気にしないでくれ。」
ニヤニヤしている木吉を見て、日向が言った。
「ふっふ~ん!わかってるって木吉ぃ。ユニフォームが新しくなってテンションが上がってるからだろう…!?」
「え!?そうなのか!?」
「気づけよ!」
「そろそろ行くわよ~!全員揃ってる?」
監督が皆に聞いた。
「え~っと、1人まだか?あ、黒子?」
「います。」
『うあっ!?やっぱり!!』
「はい、最初から。…はぁ…。」
「いや!今回は嘘だろ!走ってギリギリセーフだな!?」
「!…」
「…黙秘!?」
「じゃあ行くぞ~!忘れもんはねぇな?」
「はぁ…何言ってんの。それをこれから…取りに行くのよ!」
「!…」(カッコ…いい…。)
皆に見とれてしまった。