第20章 紫色の…
「…はぁ?逃げてねーし。」
『のった!?』
紫原は足を止め、挑発にのってきた。
「おいおい、無理すんなよ。ビビってたじゃん。」
「無理じゃねーし、ていうかビビってねぇし。」
*
「…」
結局、紫原も混ざって試合をやることになった。紫原は、まんまと挑発にのってしまった。
「それでは、始めます…!」
『しゃっす!!』
再び、ジャンプボールからスタート。
「バーカバーカ!」
「バカっていう方がバカだし。」
『小学生か!』
「火神もういいから。ポジション的にマッチアップ俺だし。」
木吉が止めに入った。
「1人で2人相手にするわけにはいかないだろ?お前は、アイツだ。」
「…」(そうだ……大我君が相手をしなきゃいけないのは…氷室さん…。)
「あぁ…。」
「え~、じゃあ俺の相手は…?」
「久しぶり。中学以来だな。」
「…誰?」
「!…まいったな…覚えてない…か…。」
「中学時代やったっけ?忘れちゃったぁ…弱い人わざわざ覚えたりしないし。」
「…」
そして、ようやく始まった試合。ジャンプボールを取ったのは火神だった。
「!…」
福田がそのボールを受け取り、降旗にパスを出した。
「っ…。」(頑張って…皆…!)
降旗が黒子にパスを出し、黒子は木吉にイグナイトパスを出した。木吉がそれを見事にキャッチすると…。