第20章 紫色の…
「ていうか、人間そうそうすっぱりと忘れることもできんし、まだくすぶりが残ってた時に、この偶然はありがたい。」
「ホントだぞテメェ!!」
津川がつっかかろうとしたところで、岩村が首根っこを掴んだ。
「日向達がいないのが少し物足りないが、リベンジさせてもらって、心おきなく、受験に集中させてもらおうかな。」
そう言い、正邦の人達は行ってしまった。
「望むところッスよ!」
その後、火神がまた腹減った。とか言い出して、正邦の試合を観るのに遅れてしまった。
皆、ダッシュ。火神はアメリカンドックを食べながら走っていた。
「やっべぇ遅くなった!!」
「火神がまた腹減ったとか言うから!」
「もう、正邦勝っちゃってんじゃねぇの!?」
でも…試合にいざ駆けつけて観てみると…。
「!…」
なんと、51対31で負けていた。
「そんな…っ…正邦があんなあっさり…。」
「…!大我…君…?」
「っ…なんで…。」
火神の異変に気づき、声をかけるも、聞こえていないようだった。
「なんで…ここにいやがる…。」
「!…」
黒子も火神の異変に気づいたようだった。
「氷室…辰也…!」
「!…大我…?」
どうやら知り合いのようだった。