第18章 インターハイ
ビーッ!
第3クォーターが終了した。
「…」(どう…するんだろう…。青峰君を下げるか…それとも…下げずに慎重にプレイしていくか……でも…今青峰君を下げれば、黄瀬君を止められる人は確実にいない…。)
コピーされた挙句、4ファウル。青峰の攻撃力は大幅ダウン。
考えているとブザーが鳴った。
「第4クォーターを開始します。」
アナウンスが流れ、始まった第4クォーター。
「桐皇はメンバーチェンジしないな。」
「けど、どんな奴でも4ファウルなら動きは鈍る。大丈夫か?」
「…」
青峰は森山、早川を抜くと、黄瀬の前に立ちはだかった。黄瀬は青峰の動きについていったが、状態をそらしてシュートを打った。
まずは1本。決まってしまった。
ピーッ!
「っは!」
「きったぁ…!」
「いきなり1本…!」
「…」(4ファウルで動きが鈍るどころか…素早さが増してきてる…。)
森山が黄瀬にパスを出した。すると、黄瀬はさっきの青峰と全く同じ行動をした。しかも、シュートフォームまで同じだった。状態をそらし、シュートを打つと、見事ゴールに入った。青峰も止められず、驚いていた。
「っ…!全く同じ…!」
火神も目を見開いていた。
その後も、黄瀬は青峰と全く同じ動きをした。ボールを投げるようにシュートを決めればそれを真似し、1度ボールを下げて相手をかわし、シュートを打てば、それも真似をする。
『うおおおおっ!!』
「全く同じだ!」
「どちらも1歩もひかない!」
「殴り合いっつーより、もはや取っ組み合いだろこれ!」