第17章 夏合宿と…
それから次の日…。
「よ~し、全員いるな~?せ~の!」
『ありがとうございました!』
「ワンッ!」
民宿の人にお礼を言い、合宿は一旦終了。
「っしゃあ!生きてる俺~!」
「何度も死ぬかと思ったよ。」
「早く家の布団で寝てぇ…!」
「俺枕変わると寝れなくてさぁ…。」
「爆睡してたじゃねぇか。」
「それだ…!枕に埋もれて、真っ暗!」
「伊月黙れ。」
皆が駅に向かって歩いている時だった。
「ちょっとどこ行くのよ。」
『ん?』
「え?いや駅…だけど…。」
「なんのためにここで合宿したと思ってんの?今年はここで開催でしょうが…!」
「!…そういうことか…!」
すると、伊月が携帯を出し、何かを検索していた。
「今日は準々決勝、組み合わせは…。」
「!…」
「!…」
携帯の画面には、本日14:00~準々決勝第二試合。
海常高校(神奈川)VS桐皇学園高校(東京)と書かれていた。
「海常対桐皇。」
「このまま見に行くわよ。インターハイ。」
そして、そのままバスで向かった会場。
「火神君。」
「…!?うわっ…なんだよ。」
黒子が背もたれから顔を半分だけ出して火神を覗いていた。
「出発する直前、緑間君に伝言を貰いました。」
「はあ?」
「…」(そういえば、なんか言ってたっけ…。)
*
「ありがとうございました。」
「ふざけるな。礼を言われる筋合いはない。アイツにしても、跳ぶだけならノミでもできる。」
*
「バカすぎてこらしめただけなのだよ。」
「ほう…あの野郎…!」
ムカムカマークが顔いっぱいに付いていた。