第17章 夏合宿と…
「ん?」
「っ…!?」
「っ…!?」
緑間が缶のおしるこを持っていた。火神と目を合わせると、2人とも頬にムカムカマークが付いていた。
「静かにしろよ。面白くなりそうだ。」
私と黒子の口をおさえそう言った。
「何も言ってませんが…。」
「…」(私も何も言ってない…。)
ガンッ…!
「んだよ。」
ゴールを起こすと、緑間に喋りかけた火神。
「用などない。飲み物を買いに出ただけなのだよ。」
「飲みもんって…。」
火神は緑間の手元に視線をうつした。
「よく夏にそんなもん飲めんな。」
「つめた~いに決まってるだろ、バカめ。」
「プッ…!ククッ…!」
高尾が笑いをこらえている。
「そういうこっちゃねぇよ!」
「全く、お前には失望したのだよ。」
「なんだいきなり。」
「俺に負ける前に、青峰にボロカスに負けたろ。」
「っ…!次は勝つ!いつまでもあの時と同じじゃねぇよ!」
「フンッ…!まさか、空中戦なら勝てる。などと思ってないだろうな。」
「…?」
緑間のメガネが光った。
「跳ぶことしか頭にないのか、バカめ。」
「あぁ!?」
「高くなっただけでは結果は変わらないのだよ。その答えではまだ半分。そんなものは武器とは呼ばん。」
「っ…。」
「こい。その安直な結論を正してやる。」
「!…」
「…」
「…」
「…」
3人黙って2人を見つめていた。