第17章 夏合宿と…
「あれ、菜月ちゃんもいたんだ、久しぶり~!火神に隠れて見えなかったわ。」
高尾が私の前に顔を出した。
「あっ…高尾君…お久しぶり…です。」
「ははっ!そうかしこまんなくていいよ。あ、どうせなら呼び方も変えちゃう?和成だから、和君とか?あ!高君でもいいなぁ!」
「うるさいのだよ高尾。」
「ねえねえ、どうやって呼ぶ~?」
「いえ、高尾君のままで大丈夫です。」
「えぇっ!?そこはなんか変えてみたりとかさぁ…!」
「…助けて…真君…。」
「!…」
「真…君…?」
「あっ…。」
つい、癖で呼んでしまった。すっかり癖は無くなっていたかと思っていた。
「ごっ…ゴメン、緑間君…!」
「うわぁ、真ちゃん顔真っ赤!」
「うるさい黙れ!//////」
「ごっ…ゴメンね…?」
私は両手を合わせ謝り、食堂へ走っていった。
それから……。
「今日から体育館練習は予定変更で、秀徳高校と合同練習よ!」
予定変更で秀徳高校と合同練習になった。
「あぁ、火神君はちょい待ち。」
「…?みんなの分の飲み物買ってきて?」
「はぁ!?」
「砂浜走って、500m先のコンビニまで、ゴー!」
「なんで!?」
「重いだろうから、1本ずつでいいわよ?」
「っ…1本ずつ…。」
「みんな練習してるんだから、早くね。」
「それ、何往復させるんスか!」
結局火神は練習に参加せず、飲み物を買ってくることになった。