第16章 実力
「…ま、そんだけ自分を客観的に見て、割り切ってプレイしてるのはたいしたもんだよ。けど、割り切りすぎかもよ。」
私は木吉を見つめた。
「俺らまだ高校生だぜ?もっと自分の可能性を信じてもいいんじゃねーの?」
「…」
「とか、独り言言ってみたりしてな。また来週会おうぜ、黒子君。」
「あの…。」
「ん?」
木吉が一歩踏み出した時だった。
グシャリと音が鳴り、飴が潰れた。
「!…っあぁ…さっき買ったばかりなのにぃ…!」
飴を丁寧に拾っていた。
「そういえば…彼女の名前は、まだ聞いてなかった。お名前は?」
「え…あ…佐野菜月です…。」
「ふぅん、よろしくな、菜月。あ、ちなみに俺は、この~木なんの木気になる」
「もういいです。」
「え…あ…ゴメン…。」
それから…次の日…。
「ちゃーす。」
火神が部活に来た。
「!…」
「お、やっと来たか。」
「火神、心配したんだぞ~。」
「テメェ火神…。マジであれから顔出さなかったなぁ?」
日向が火神にキレると…。
「すいません…。」
「だっ…だから、謝るくらいならちゃんと来いって…。」
日向が焦っていた。
「うぃーっす!」
「あ!」
もう1人、体育館に入ってきた。
「さぁ、練習しようぜ!」
「あ……あ~…。」
「久しぶりだな、木吉。」
「おう。」
「おうじゃねぇよ!なんでユニフォームなんだよお前!」
「久しぶりの練習で、テンション上がっちまってよぉ!」
すると、日向は木吉の胸ぐらを掴んだ。