第16章 実力
そして、レイアップを決めた伊月。得点が44点になった。
ビーッ!
「よっしゃあ!」
「いいぞぉ!」
「うおおおっ!連続ゴール!」
「黒子いると違うぜ!」
黒子が伊月とハイタッチをした。
「!…」
黒子が青峰の横を通った時、止まった。
「相変わらずだな、テツ。中学の時とほんっと、変わってねぇわ。…ホント、全然…。マジ、がっかりだわ。まだそれで勝つつもりかよ、俺に。」
「…そのつもりです。これが、僕のバスケです。」
「…」(テツ君…。)
伊月が黒子にパスを出した。
イグナイトパスをしようとした黒子。火神が受け取ろうとした。でも……。
「!?…」
青峰に取られてしまった。
「お前のパスを1番取ってきたのは、誰だと思ってんだよ。」
「そんなっ…!」
「!…」(そうだ…大事なことを忘れてた…!!)
中学時代、1番黒子のパスを取ってきたのは青峰。
「クソッ!」
火神が言った。そして、伊月がすぐに青峰のマークにつくも、かわされてしまう。
「!?…」
日向も止められない。
水戸部もかわされてしまう。
『うおぉっ!』
「マジかよ3人抜き…!」
「まさか1人で…!?」
火神と黒子がブロックするも、ダンクを決められてしまった。
「っ…!?」(5人…抜き…。)
私は震えてしまった。
今の彼は……誠凛のメンバーじゃ…誰も止められない…。