第15章 彼ら
「まぁ、一言、言わせてもらえば、調子のんなボケ!ってぐれぇだわ。強くなりすぎてつまんなくなった?俺に勝てるのは俺だけ?キセキの世代はそんなんばっかか!へそでコーヒー沸くぜ。」
「お茶です。」
すると、火神は握り拳を作って、黒子に向けた。
「サクッと勝って、目覚ましてやらぁ。」
黒子も握り拳を作り、お互い、拳をぶつけた。
私は足を止めた。
「…?」
「…どうしたんだよ、菜月。」
それに気づき、黒子も火神も足を止めた。
「…私やっぱり、大我君のこと好きだな。」
「!?…」
「なっ…!?」
私は微笑んだ。
「なっ…ななっ……な…なんでですか…菜月さん…!」
黒子が見たことのない顔をして焦っていた。
「え…えっと…。」
「いや、その…俺も…」
「火神君は黙っててください。」
「はぁ!?」
「…なんか、わかんないけど、凄い好き!」
率直に伝えた。
「いっ、いや、だから…俺も…!」
「それは、恋愛感情としてですか?」
「え…?いや…チームメイトっていうか…友達として?」
「なっ!?」
「ですよね、良かったです。」
「おまっ…ですよねって…どういうことだ!」
バカだけど、真面目なところとか。言ってることがめちゃくちゃだけど、ちゃんとそれを実行するところとか、本当に、昔の青峰そっくりで……。