第15章 彼ら
「火神君。」
逆立ちで向かっている火神に話しかけた黒子。私もついて行った。
「黒子…と、菜月。」
逆立ちをやめ、私達を見た。
「火神君はバカですけど。」
「っていきなりおい!」
「なんの理由もなく、無茶するとは思いません。」
「…」
「何か、あったんですか?」
火神は私の顔を見た。
「…」
私は、コクンと頷いた。
*
その頃、体育館では……。
「っう!全くもう!ば火神!!」
監督が床を足で叩いた。
「まぁまぁ監督。んで、初戦の相手は?」
「火神君が不可欠だから怒ってんのよ。初戦は桐皇学園!!」
皆が唖然としていた。
*
「青峰とやった。そん時言ってた。奴は、お前の昔の光だってな。ただ同じチームだったっていう言い方には聞こえねぇ。お前ら、中学の時、何があったんだよ。」
歩きながら黒子は話した。
*
「っあああ!!もう!もっかい!もっかいッス!!」
「ははっ!あめぇよ黄瀬!ま、始めたばかりでそんだけ動けりゃ、たいしたもんだけどな!」
黄瀬と青峰が1on1をしていた。
「黄瀬もよくやるなぁ。エースの青峰相手に。つか初心者だろ。」
「才能あると思いますよ。身長もあるし、あの吸収力、凄い選手になるかも!」
桃井がチームの人と話していた。
「じゃあ青峰も、そのセンスを買っていつも…。」
「え…それは…どうですかね…?小さい頃からのただのバスケバカで。」
「バスケバカねぇ。ま、確かに才能も練習量もチーム1だ。」
「はい。アイツが1番…バスケが好きなんです。」
*