第15章 彼ら
「あの2人が行ったのは、桐皇学園よ。」
『えぇっ!?』
「キセキの世代って、みんな有名なとこ行ったんじゃないの!?」
「てっきり、緑間みたく王者のとこかと…。」
「ちゃんと調べたし、確かよ。」
「聞いたことねぇよ。」
「過去の実績はほとんどないけど、最近は、全国から有望な選手を集めているそうよ。ここ数年で急激に力をつけてきて、特に、今年のメンツは秀徳と比べてもなんら遜色ないわ。」
「そんな…っ…。」
皆がリーグ表を見つめている時だった。
「うぃーっす!」
火神が体育館に戻ってきた。
「火神。」
「おせぇな。」
「すんません、ちょっと掃除長引いて…!」
そう言い、皆のところへ来た。
「ワンッ!」
「2号?」
監督が火神の方を見た。そして……。
小金井に向かって歩いて行った…と思ったら、クリップボードを小金井に投げ、火神の前に立ち……。
「火神君、バスケ、した?」
「え…い…いやっ…。」
「悪化してない?」
「いや…その…ちょっと…。」
すると、火神の頭を鷲掴みにして怒鳴った。
「このば火神がぁ!!」
「すまっ…あだだだだっ!!」
「あれほど言ったろうが!その耳は飾りか!?開いてんのはただの穴かぁ!?」
「いっででっ!!」
監督は火神から離れ、指をさし、こう言った。
「今日は見学で、保健室で湿布貰ってこい!ダッシュ!は無理だから逆立ちで行け!」
「マジで!?」