第2章 黄瀬と灰崎
私も灰崎を睨みつける。
「あなたみたいに、部活をサボって、みんなをなめているような人と一緒にいるのとか……反吐が出る。」
「んだとテメェ…!」
すると、後ろから誰かに抱きしめられた。
「!…き…黄瀬…君…。」
「ありがとう…菜月っち。」
「う、ううん…べ、別に…何も…。」
「涼太、負け犬の遠吠えかよ。」
「はっ…。何度でも言えよ。」
「……チッ…行くぞ。」
体育館を出て行った灰崎と彼女。
「す、すげぇ…。」
「か、かっけー…。」
「黄瀬。」
「!…はっ、はいっ!!」
「…」
「すっ、すんませんした!!あ、あの…俺…っ…。」
「早く菜月を離せ。」
「……え?」
赤司が私を見て言う。
「せ、征君…ゴメンね…あんなこと…言って…。言うつもりなかったんだけど…そ、その…っ…我慢できなくて…。」
すると、赤司が微笑んだ。
「良いと思うけど?」
「!…」
「ちょっと黄瀬ちん、早くなつちんから離れてよ。」
「そうだぞ黄瀬。それより菜月、すげぇな。」
青峰も言う。