第15章 彼ら
『犬!?』
「ちょぉっと、近所迷惑でし」
監督が黒子の頭の上に乗っている犬を見た途端…。
「きゃーーっ!!もふもふ~!超可愛い~!どちたんですか!?う~っ!」
「監督、ちょっと落ち着け。」
「ん~!…ん?なんか…誰かに似てない?」
「…」
目が黒子にそっくりだった。
『うわあああっ!!』
「目!目!」
「ヤバい、気がついたら愛着が…!」
「おーっし!お前の名前はテツヤ2号だ!」
「名付けんな!戻しづらくなるじゃねぇか!」
「ねぇねぇ、1つ…気になるんだけど…。」
監督がそう言うと、皆視線が集まる。
「何してんの?火神君。」
「いや、その…俺…犬とかマジ…ダメなんだよ…です…。」
『…』
皆、唖然としていた。
それから…皆、それぞれ家に帰った。黒子は犬のことがあり、先に帰った。私は火神と2人で帰ることになった。
「凄かったね、緑間君との試合。」
「あぁ、マジ…足死ぬかと思った。」
「でも、今普通に動けてるの凄いね…。」
私は苦笑いを浮かべた。
「そ、そういや…。」
「…?」
「…お前、あん時…俺のこと…名前で呼んだろ?」
「あの時…?」
「ほら、緑間が…その…シュートフォームに入ってた時…。」
「あ…つい、熱くなっちゃって…。」
私は苦笑いを浮かべた。
「い、嫌だったらゴメンね…火神君。」
「嫌…とかじゃねぇし……つか、もうそのまんまでいいし。」
「…大我君?」
「お、おう…/////」
ほんのり、火神の頬が赤かった気がした。
「…お疲れ様、大我君。」
「!…お、おう…サンキュ…。」