第14章 ここからが本番
ビーーッ!!
接戦の後、緑間にパスが渡りそうになった。
「ヤバい、緑間だ!」
「そう来ると思ったわ。」
監督がニヤリと笑みを浮かべた。
「!…」
黒子がそのパスを弾いた。
「火神君のはったりがバレれば、緑間君にパスは集中する。パスの場所を教えているようなもんよ。」
日向がそのボールを取った。
「うおおおっ!!誠凛カウンターだ!」
日向がレイアップシュートを打とうとした時、大坪に防がれてしまった。
「!…」(そうだ…緑間君で来る…ってことは…同時に…他の4人で守れ…ってこと…?溜めて…溜めて…一瞬の隙で…緑間君の3Pシュートが…来る…。)
あくまで予想をしていただけだった。
残り30秒。
緑間が3Pシュートを打ち、点数は誠凛が76、秀徳が81。
「動いた…!」
「やはり緑間か…。」
「残り30秒で5点差…!」
伊月が日向にパスを出し、日向の3Pシュートが決まった。
「よっしゃ!」
残り2点差。
「あと18秒…!」
「時間がない!あたって!」
ボールがコートの外に出て、誠凛からのスタート。
最後のチャンス。大坪が日向のマークについた。
「っ…。」
勝つには、3Pシュートしかない。
「いけー!」
「いけー!」
ベンチからも声が止まらなかった。
水戸部が伊月にパスを出した。日向が走り、大坪のマークに火神がついた。