第14章 ここからが本番
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雷が鳴り、ポツポツと降る雨。
第2クォーター、1分56秒の時、点数は27対45。追いつけない。
「結局ずるずる離されて前半終了かよ。」
「てかもう終わりだろ?帰ろうぜ。」
観客の方からそんな声が聞こえる。正邦の選手達も見に来ていた。
1度、控え室に戻った。雨の降る中、皆、無言。
「…」(あ…。)
私は監督が何か喋っていたのも聞かず、両耳にイヤホンをさし、おは朝占いを聞いていた。皆が何か喋っていた。
「…わぁお…。」(蟹座、1位。ラッキーアイテム…たぬきの信楽焼き。)
何か気合いを入れたのか、皆が控え室を出ていく。私は黒子に肩を叩かれ気づいた。
「!…何…?」
「いえ、もう…試合会場に戻りますよ。」
「あ……そうなんだ、ゴメンね。」
「…何を聞いていたんですか?」
「おは朝占い。緑間君の蟹座、1位だった。」
「占い?あ…確か…緑間君は占いをよく聞いてますね…。ラッキーアイテムとか…なんとか…って…。」
「そうそう。」
そんな話をしながら試合会場に戻った。
「第3クォーター!始めます!」
「ファイトー!」
監督の表情が焦っている。
「…」(テツ君のパスは……方向を変えることしかできないのかな……もっと何か…違う方法が……あれ…もう1つ…パスってなかったっけ…。)
試合が再開した。水戸部から、日向へのパス。
「日向先輩!後ろ!」
高尾に弾かれてしまったボール。そしてそれを緑間がキャッチし、3Pシュートを打とうとした。でも、それを火神が防ごうとした。目を見開いた緑間。