第14章 ここからが本番
でもギリギリ届かず、3Pは決まってしまった。
第3クォーター、約9分。27対48。
そのあとも……。緑間の3Pシュートのボールに指先が当たったりして、ボールがゴールリングに綺麗に入らなかったりしていた。
「!…」
監督も気づいたのか、目を見開いていた。
「テツ…君…。」
「はい。」
この時、私は火神に大きな期待を抱いていた。
「…」(もしかして…火神君なら…皆を…変えてくれるかもしれない…。)
そう思い、クリップボードを抱きしめた。
「…あ…ね、ねえ…テツ君、火神君の星座知らない?」
「え…わ、わかりません…。」
「そっか…。」(獅子座だったら…相性最悪だったのに…。)
日向がボールを受け取り、シュートを打った。綺麗に決まった。
高尾が緑間にパスを出す。
「…」(オールコートで…ボックスワン…。)
黒子はジッと様子を見ていた。
「!…」(そうだ…。)
火神と同時に気づいた。
「距離が長いほど…ためも長くなる…。」
「菜月ちゃん…?」
監督に呼ばれたのにも気づかず、火神と緑間との試合に釘づけになっていた。
「触れた…!」
緑間のシュートに火神の指先がまた触れた。
「これ……もしかして…。」
緑間のシュートは外れた。
「おお!」
「ついに止めた!緑間を!」
そしてリバウンドをする水戸部。でも、ダンクで決められてしまった。